第二種電気工事士(学科)「配電方式と電圧降下・電力損失」の練習問題(11問)

第二種電気工事士(学科)の「配電方式と電圧降下・電力損失」(一般問題)から11問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。

過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。

配電方式と電圧降下・電力損失では何が問われる?

電圧降下は単相2線式2Ir・単相3線式(平衡)Ir・三相3線式√3Ir、電力損失は2I²r・2I²r・3I²rです。単相3線式の不平衡と中性線断線は、中性線の電流と直列の分圧で考えます。

配電方式と電圧降下・電力損失で間違えやすいのはどこ?

電圧降下と電力損失の係数を取り違える(三相の損失に√3を付けるなど)、こう長を往復にしてさらに2倍する、中性線断線で消費電力の大きい負荷のほうが高電圧になると逆に覚える、が典型的な失点です。

第二種電気工事士(学科)の全187問をクイズ形式で解く

配電方式と電圧降下・電力損失をくわしく知るには?

低圧の3つの配電方式の違いと、電圧降下・電力損失の式が方式ごとに変わる理由、単相3線式が不平衡のときや中性線が切れたときの電圧を、例題で順に説明します。

配電方式と電圧降下・電力損失:単相2線式・単相3線式・三相3線式を読む

  1. 単相2線式の配線で、電源側の電圧が104V、負荷電流が15A、電線1本の抵抗が0.2Ωである。負荷の端子電圧〔V〕は。ただし、負荷は抵抗負荷とする。

    • 92
    • 98正解
    • 101
    • 110
    解説を見る

    負荷の端子電圧は98Vです。単相2線式では行きと帰りの2本の電線で電圧が下がるので、電圧降下は 2Ir=2×15×0.2=6V、104−6=98V になります。電線1本分の3Vしか引かないと101V、降下を電源電圧に足すと110Vという誤りになります。

  2. 単相2線式で、こう長20mの配線に25Aの電流が流れている。電線の抵抗が1kmあたり5.0Ωのとき、電圧降下〔V〕は。ただし、負荷の力率は1とする。

    • 2.5
    • 4.3
    • 5.0正解
    • 10.0
    解説を見る

    電圧降下は5.0Vです。電線1本の抵抗は 5.0×20÷1,000=0.1Ω で、単相2線式の電圧降下は 2Ir=2×25×0.1=5.0V です。こう長は電源から負荷までの片道の距離なので、往復分の2倍は式の「2」で1回だけ掛けます。2倍を忘れると2.5V、二重に掛けると10.0Vになります。

  3. 三相3線式の配線で、電源側の線間電圧が210V、線電流が20A、電線1本の抵抗が0.15Ωである。負荷の線間電圧〔V〕として、最も近いものは。ただし、負荷の力率は1とする。

    • 201.0
    • 204.0
    • 204.8正解
    • 207.0
    解説を見る

    負荷の線間電圧は約204.8Vです。三相3線式の電圧降下は √3Ir=1.73×20×0.15≒5.2V なので、210−5.2≒204.8V になります。単相2線式と同じ2Irを使うと204.0V、1本分のIrだけ引くと207.0Vという誤りになります。

  4. 単相3線式100/200Vの配線で、電源側の電圧は電圧線と中性線の間がどちらも105Vである。電圧線Aと中性線の間の負荷に30A、電圧線Bと中性線の間の負荷に20Aが流れている。電線1本の抵抗がすべて0.1Ωのとき、A側の負荷の端子電圧〔V〕は。ただし、負荷は抵抗負荷とする。

    • 101正解
    • 102
    • 103
    • 104
    解説を見る

    A側の負荷電圧は101Vです。中性線には差の 30−20=10A が流れます。A側では電圧線で 30×0.1=3V、中性線で 10×0.1=1V 下がるので、105−3−1=101V です。中性線の降下を無視すると102Vになります。B側は中性線の電流の向きが逆になるので、中性線の分が差し引かれて 105−2+1=104V です。

  5. 単相3線式100/200Vの配線で、電圧線Aと中性線の間に20A、電圧線Bと中性線の間に10A、電圧線AとBの間の200V負荷に15Aの電流が流れている。中性線に流れる電流〔A〕は。ただし、負荷はすべて抵抗負荷とする。

    • 0
    • 10正解
    • 25
    • 30
    解説を見る

    中性線に流れる電流は10Aです。200V負荷の15Aは電圧線AとBだけを通り、中性線には関係しません。中性線には100V負荷の電流の差 20−10=10A が流れます。電圧線Aには35A、電圧線Bには25Aが流れます。100V負荷の電流を足すと30Aという誤りになります。

  6. 単相3線式100/200Vの配線で、電圧線Aと中性線の間に100V・250Wの抵抗負荷、電圧線Bと中性線の間に100V・1kWの抵抗負荷がつながっている。中性線が電源側で断線したとき、250Wの負荷にかかる電圧〔V〕は。ただし、負荷の抵抗値は一定とする。

    • 40
    • 100
    • 160正解
    • 200
    解説を見る

    250Wの負荷にかかる電圧は160Vです。抵抗は250W側が 100²÷250=40Ω、1kW側が 100²÷1,000=10Ω です。中性線が切れると2つの負荷が直列になって200Vがかかり、電流は 200÷50=4A、250W側の電圧は 4×40=160V です。40Vは1kW側の電圧で、消費電力の小さい負荷ほど高い電圧がかかります。

  7. 単相3線式100/200Vの配線で中性線が断線したときの説明として、正しいものはどれか。ただし、両側の100V負荷はどちらも抵抗負荷で、消費電力が異なるものとする。

    • 両側の100V負荷は直列になり、消費電力の小さい負荷のほうに100Vより高い電圧がかかる。正解
    • 両側の100V負荷は直列になり、消費電力の大きい負荷のほうに100Vより高い電圧がかかる。
    • 100V負荷はどちらも電源から切り離され、電圧がかからなくなる。
    • 電圧線AとBの間につながる200V負荷の電圧は、100Vに下がる。
    解説を見る

    正しいのは「両側の100V負荷は直列になり、消費電力の小さい負荷のほうに100Vより高い電圧がかかる」です。消費電力が小さい負荷ほど抵抗が大きく、直列回路では抵抗の大きいほうに大きな電圧が分かれるためです。電圧線AとBは切れていないので、200V負荷には200Vがかかったままです。

  8. 単相2線式の配線で、電線1本の抵抗が0.3Ω、負荷電流が10Aのとき、配線の電力損失〔W〕は。

    • 3
    • 6
    • 30
    • 60正解
    解説を見る

    電力損失は60Wです。電力損失は電線の抵抗で熱として失われる電力で、単相2線式では2本の電線それぞれで I²r が生じるので 2I²r=2×10²×0.3=60W になります。6は電圧降下2Ir〔V〕の値で、30Wは電線1本分だけの損失です。

  9. 三相3線式の配線で、電線1本の抵抗が0.1Ω、線電流が20Aのとき、配線全体の電力損失〔W〕は。

    • 40
    • 69
    • 80
    • 120正解
    解説を見る

    電力損失は120Wです。三相3線式では3本の電線すべてに線電流が流れるので、3I²r=3×20²×0.1=120W になります。電圧降下の式にある√3を持ち込んで√3I²rとすると約69W、単相2線式と同じ2I²rとすると80Wという誤りになります。

  10. 単相3線式100/200Vの配線で、両側の100V負荷が平衡し、2本の電圧線に25Aずつ流れている。電線1本の抵抗が0.2Ωのとき、配線全体の電力損失〔W〕は。

    • 125
    • 250正解
    • 375
    • 500
    解説を見る

    電力損失は250Wです。負荷が平衡していると中性線には電流が流れないので、損失が出るのは電圧線2本だけで 2I²r=2×25²×0.2=250W です。中性線にも25Aが流れると考えて3本分にすると375W、電線1本分だけなら125Wになります。

  11. 単相3線式100/200Vの配電方式に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • 負荷が平衡しているとき、同じ電力を送る単相2線式100Vと比べて、電圧線1本に流れる電流が大きくなる。正解
    • 100Vの負荷と200Vの負荷の両方に電気を供給できる。
    • 両側の100V負荷が平衡していれば、中性線に電流は流れない。
    • 変圧器の低圧側の中性点には、B種接地工事を施す。
    解説を見る

    誤っているのは「負荷が平衡しているとき、同じ電力を送る単相2線式100Vと比べて、電圧線1本に流れる電流が大きくなる」です。電圧線の電流は単相2線式の半分になり、電線が同じなら電力損失は4分の1になります。変圧器の低圧側の中性点へのB種接地工事は、電技解釈第24条に定められています。

ほかの分野

最新の法令と試験の内容は一般財団法人 電気技術者試験センターの公式情報で確認してください。