第二種電気工事士(学科)/配線図
図記号(点滅器・開閉器・計器・接地)
点滅器の傍記(3・4・2P・P・H・L・WP・EX・T・A)と、開閉器・配線用遮断器・漏電遮断器・計器・接地極の傍記を、読み分けのこつと一緒にまとめます。
点滅器の傍記は何を表す?
点滅器(スイッチ)は、JIS C 0303:2000 の点滅器の節に一般形とワイドハンドル形が定められています。傍記は、定格、極数、機能の3種類です。定格は、15Aなら傍記せず、15A以外なら定格電流を書き、定格電圧は必要なときだけ書きます。
極数は、単極(片切)なら傍記せず、3路は3、4路は4、2極は2Pです。2か所から同じ照明を入り切りするときは3路スイッチを2個使い、3か所以上のときは2個の3路スイッチの間に4路スイッチを入れます。傍記のない点滅器は、1つの回路を1か所で入り切りする片切スイッチで、住宅の部屋の照明に最も多く使われます。
機能を表す文字は、プルスイッチP、位置表示灯内蔵H、確認表示灯内蔵L、防雨形WP、防爆形EX、タイマ付Tです。屋外灯などに使う自動点滅器にはAと容量を傍記します。傍記が複数あるときの並べ方は、規格の表3で決まっています。
| 傍記なし | 15Aの単極(片切)スイッチ |
|---|---|
| 3 / 4 / 2P | 3路スイッチ / 4路スイッチ / 2極スイッチ |
| P | プルスイッチ |
| H / L | 位置表示灯内蔵 / 確認表示灯内蔵 |
| WP / EX | 防雨形 / 防爆形 |
| T | タイマ付 |
| Aと容量 | 自動点滅器 |
位置表示灯のHと確認表示灯のLはどう違う?
Hは切れているときに光り、Lは入っているときに光ります。Hの位置表示灯は、暗い廊下や部屋でスイッチの場所を知らせるための明かりです。Lの確認表示灯は、負荷に電気が送られていることを知らせる明かりです。
Lは、換気扇や屋外灯のように、スイッチの場所から負荷の様子が見えないときに使います。確認表示灯を点滅器と別に置く場合は、別置された確認表示灯の図記号を使います。点灯のさせ方(常時点灯・同時点滅・異時点滅)は、複線図の解説で本数と一緒に扱います。
調光器やリモコンスイッチは何を傍記する?
調光器にも一般形とワイド形があり、定格を示すときは傍記します。リモコンスイッチは、リモコンスイッチであることが明らかな場合にRを省略してもよいとされています。リモコンセレクタスイッチは点滅回路数を、集合して取り付けるリモコンリレーはリレー数を傍記します。
遅延スイッチ、熱線式自動スイッチ、熱線式自動スイッチ用センサにも、それぞれ専用の表し方があります。熱線式自動スイッチは人の体から出る熱線を感知して照明を入り切りする器具で、玄関の照明などに使われます。
開閉器・遮断器・計器の傍記は?
開閉器には、極数、定格電流、ヒューズ定格電流などを傍記し、箱入りなら箱の材質なども書きます。配線用遮断器は、極数、フレームの大きさ、定格電流などです。漏電遮断器は、過負荷保護付なら極数・フレームの大きさ・定格電流・定格感度電流、過負荷保護なしなら極数・定格電流・定格感度電流を傍記します。
定格感度電流は漏電遮断器にだけ書かれます。漏れ電流がいくつになったら切れるかを示す値で、地絡を検出しない配線用遮断器には関係がないからです。センターの配線図問題の注意事項では、漏電遮断器は定格感度電流30mA・動作時間0.1秒以内のものとされています。
計器では、電力量計に電気方式・電圧・電流を必要に応じて傍記し、集合計器箱に収めるなら電力量計の数を書きます。電磁開閉器用押しボタンの確認表示灯付はL、フロートレススイッチ電極は電極数を傍記します。配電盤・分電盤・制御盤は、種類ごとの表示が定められています。
接地極のEA〜EDはどう読む?
接地極の図記号には接地種別を傍記し、A種EA、B種EB、C種EC、D種EDです。住宅の配線図では、接地極付コンセントや接地端子付コンセントの近くにEDの接地極が描かれます。
D種接地工事の接地抵抗は100Ω以下が原則で、地絡時に0.5秒以内に自動で電路を遮断する装置を施設すれば500Ω以下でよいとされています(電技解釈第17条)。注意事項にある動作時間0.1秒以内の漏電遮断器はこの条件に当たるので、配線図問題では500Ωが上限になる場面が多くなります。C種は10Ω以下が原則で、同じ条件なら500Ω以下です。
機器の金属製外箱の接地は、使用電圧300V以下ならD種、300Vを超えるとC種です(電技解釈第29条)。接地線は、C種・D種とも直径1.6mm以上の軟銅線などを使います。
職場ではどう使う?
分電盤の取替え工事では、図面の遮断器の傍記を見て器具を選びます。極数2・定格電流20Aの配線用遮断器と、それに定格感度電流30mAが加わった漏電遮断器では、発注する品物が違います。傍記を1つ読み落とすと、盤に収まらない器具や保護の足りない器具が届きます。
照明のスイッチ回りでは、階段の3路スイッチ、長い廊下の4路スイッチ、トイレ換気扇のL、寝室のHを図面で確かめてから器具を拾います。Lのスイッチを付けるべき所に普通のスイッチを付けると、換気扇の止め忘れに気付きにくくなります。
試験ではどう問われる?
点滅器では、傍記の文字や数字から器具の名称を選ぶ問題と、写真を選ぶ問題が出ます。誤りの選択肢は、3路と4路、HとL、PとTのように、同じ仲間の器具を入れ替えて作られやすい型です。自動点滅器のAを、タイマ付のTや確認表示灯内蔵のLと入れ替えた選択肢も同じ型です。
遮断器では配線用遮断器と漏電遮断器の傍記の違いが、接地極では種別とD種の接地抵抗値が組み合わされて問われます。「0.1秒以内の漏電遮断器を使用している」という注意事項を読み落とすと、100Ωと500Ωを取り違えます。
よくある質問
3路スイッチと4路スイッチはどう使い分ける?
2か所から同じ照明を入り切りするなら3路スイッチを2個使います。3か所以上なら、2個の3路スイッチの間に4路スイッチを入れ、操作する場所が1つ増えるごとに4路スイッチを1個足します。
位置表示灯と確認表示灯はどちらがスイッチを切ったときに光る?
位置表示灯(H)です。切れているときに光ってスイッチの場所を示します。確認表示灯(L)は入っているときに光ります。
D種接地工事の接地抵抗は何Ω以下?
原則は100Ω以下です。地絡時に0.5秒以内に自動で遮断する装置を施設すれば500Ω以下でよいとされています(電技解釈第17条)。
読んだあとにやること
読んで分かった気になっても、手を動かすと止まります。この分野の練習問題で確かめてください。
関連する解説
解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、過去の試験問題の本文・選択肢・数値は使用していません。 最新の法令と試験の内容は一般財団法人 電気技術者試験センターの公式情報で確認してください。