第二種電気工事士(学科)/配線図

図記号(照明・コンセント・機器)

照明器具・コンセント・機器の図記号で試験に出る名称と、傍記文字(WP・EX・H・LK・T・E・ET・EET・EL など)の意味を、JIS C 0303:2000 の摘要に沿って整理します。

配線図の図記号はどの規格で決まっている?

試験の配線図に使う図記号は、原則として JIS C 0303:2000「構内電気設備の配線用図記号」によります。電気技術者試験センター(以下、センター)の「学科試験のポイント」にこの規格名が書かれていて、JISにない記号は問題文で説明されます。

図記号は、形と傍記の2つで読みます。形は照明か、コンセントか、点滅器かといった器具の大きな種類を表します。傍記は形の横に添える文字や数字で、定格・種類・取付場所を表します。

この解説では、覚える量が多い傍記を中心に整理します。形そのものは、センターが公表している過去の試験問題の配線図で確かめてください。配線図の20問のうち、図記号と写真で器具を選ぶ問題が6〜7割を占めるという民間の分析があります(オンスク.JP)。割合は回によって変わりますが、配線図で点を取る土台になる分野です。

照明器具の図記号には何を書き添える?

JIS C 0303 の一般用照明には、白熱灯・HID灯、ペンダント、シーリング(天井直付)、シャンデリヤ、埋込器具、引掛シーリング(角)と(丸)が別々に定められています。ペンダントはコードやチェーンで吊り下げる器具、シーリングは天井に直接付ける器具、埋込器具は天井に埋め込む器具です。

取付場所と容量は傍記で示します。壁付は壁側を塗るかWを傍記し、床付はFを傍記します。容量は「ワット×ランプ数」で書き、40W×2なら40Wのランプを2灯使う器具で、器具全体では80Wです。

HID灯の種類は、容量の前に水銀灯H、メタルハライド灯M、ナトリウム灯Nを添えて示してもよいとされています。蛍光灯にはボックス付とボックスなしの区別があります。非常用照明(建築基準法によるもの)と誘導灯(消防法によるもの)は、一般用照明とは別の図記号です。

名称実物の例取付け方ペンダントコードやチェーンで吊り下げるシーリング(天井直付)天井に直接付けるシャンデリヤ天井から下げる多灯の装飾用器具埋込器具天井に埋め込む引掛シーリング(角)天井の受け口に器具を引っ掛けて付ける引掛シーリング(丸)同上(丸形)蛍光灯ボックス付とボックスなしの区別がある共通の傍記W壁付(壁側を塗ってもよい)F床付40W×2容量=ワット×ランプ数H・M・NHID灯の種類(容量の前に書く)H=水銀灯 M=メタルハライド灯 N=ナトリウム灯図記号の形は省略(JIS C 0303:2000 の摘要をもとに作成)
照明器具の名称と取付け方、共通の傍記。図記号の形そのものは過去の試験問題の配線図で確かめる

コンセントの定格・口数・極数はどう書く?

コンセントの図記号は壁付きを示し、壁側を塗って表します。定格は、15A125Vなら傍記しません。20A以上なら定格電流、250V以上なら定格電圧を書き、2口以上なら口数、3極以上なら極数を添えます。

何も書かれていないコンセントは、15A125V・1口・2極と読めます。「20A」と「250V」の両方が書かれていれば、200Vで使う機器のためのコンセントです。単位のない「2」は口数で、定格電流の「20A」とは単位の有無で見分けます。

天井・床面・二重床に取り付けるものには、それぞれ別の表示があります。非常用コンセント(消防法によるもの)も一般のコンセントとは別の図記号です。

コンセントの種類を表す文字は何がある?

コンセントの種類は文字で区別します。抜け止め形、引掛形、接地極付、接地端子付、接地極付接地端子付、漏電遮断器付の6種類があり、取付場所の条件として防雨形、防爆形、医用があります。

EとETは、接地をとる部分が違います。接地極付Eは、プラグの接地極を差し込む穴がコンセントにあるものです。接地端子付ETは、機器のアース線をねじで留める端子が付いたものです。両方を備えたものがEETで、洗濯機置場などで見かけます。

同じ文字が別の器具にも出てくる点に注意します。コンセントのTは引掛形、点滅器のTはタイマ付です。コンセントのHは医用、点滅器のHは位置表示灯内蔵です。文字だけで覚えず、器具とセットで覚えます。

定格・口数・極数傍記なし15A125V・1口(何も書かないのはこれ)20A定格電流20A(20A以上は定格電流を書く)250V定格電圧250V(250V以上は定格電圧を書く)22口(2口以上は口数を書く。単位がない数字)極数3極以上は極数を書く種類・取付場所LK抜け止め形T引掛形E接地極付ET接地端子付EET接地極付接地端子付EL漏電遮断器付WP防雨形EX防爆形H医用青は取付場所の条件。同じ文字でも点滅器では意味が違う(Tはタイマ付、Hは位置表示灯内蔵)図記号の形は省略(JIS C 0303:2000 の摘要をもとに作成)
コンセントの傍記。15A125V・1口は何も書かず、それ以外の定格や口数、種類を文字で添える
LK抜け止め形
T引掛形
E接地極付
ET接地端子付
EET接地極付接地端子付
EL漏電遮断器付
WP防雨形
EX防爆形
H医用

機器の図記号で傍記を問われるものは?

機器では、ルームエアコンと小形変圧器の傍記がよく使われます。ルームエアコンは屋外ユニットにO、屋内ユニットにIを傍記します。小形変圧器は、ベル変圧器B、リモコン変圧器R、ネオン変圧器N、蛍光灯用安定器F、HID灯用安定器Hです。器具の中に収める安定器は表示しません。

電動機、コンデンサ、電熱器は、必要に応じて電気方式・電圧・容量を傍記します。換気扇には天井付きの表し方が別にあります。受電点の図記号は、引込口に使ってもよいとされています。

電動機必要に応じて電気方式・電圧・容量を傍記電熱器電動機と同じ(電気方式・電圧・容量)換気扇天井付きは別の表し方があるルームエアコン屋外ユニット O屋内ユニット I小形変圧器B ベル変圧器 R リモコン変圧器N ネオン変圧器 F 蛍光灯用安定器H HID灯用安定器器具に収める安定器は表示しない受電点引込口に使ってもよい図記号の形は省略(JIS C 0303:2000 の摘要をもとに作成)
機器の図記号に添える傍記。ルームエアコンのO・Iと、小形変圧器のB・R・N・F・Hがよく使われる

職場ではどう使う?

住宅の新築現場では、設計者が描いた平面図の配線図を見ながら器具を拾い出します。台所の壁に「20A 250V」とEの傍記があるコンセントがあれば、200V機器用の接地極付コンセントと、その接地極につなぐD種接地工事の準備が要ると分かります。

外壁にWPのコンセントがあれば防雨形の器具を、洗濯機置場にETやEETがあれば接地端子付の器具を手配します。Tを見落として引掛形でないコンセントを発注すると、引掛形の専用プラグを使う機器がつながらず、現場で器具を取り替えることになります。

試験ではどう問われる?

配線図の中に番号で示した記号の名称を選ぶ問題と、その器具の写真を選ぶ問題が中心です。誤りの選択肢は、同じ文字で器具が違うもの(引掛形コンセントのTとタイマ付点滅器のT、医用コンセントのHと位置表示灯内蔵点滅器のH)を入れ替えて作られやすい型です。

もう一つの型は、定格の読み違いを誘うものです。15A125Vは傍記しないという決まりを知らないと、傍記のないコンセントの定格を答えられません。ペンダント・シーリング・シャンデリヤ・埋込器具のように、取付方法の違う照明器具の名称を入れ替えた選択肢もあります。

よくある質問

コンセントのEとETは何が違う?

Eは接地極付で、プラグの接地極を差し込む穴がコンセントにあります。ETは接地端子付で、機器のアース線をねじで留める端子があります。両方を備えたものがEETです。

何も書いていないコンセントの定格は?

15A125Vの1口です。JIS C 0303では15A125Vは傍記せず、20A以上なら定格電流、250V以上なら定格電圧、2口以上なら口数を傍記します。

照明の図記号に付くWとFは何を表す?

Wは壁付、Fは床付です。壁付は、Wを傍記する代わりに壁側を塗って表してもよいとされています。

読んだあとにやること

読んで分かった気になっても、手を動かすと止まります。この分野の練習問題で確かめてください。

この分野の練習問題を解く 覚える数字を確認する

関連する解説

解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、過去の試験問題の本文・選択肢・数値は使用していません。 最新の法令と試験の内容は一般財団法人 電気技術者試験センターの公式情報で確認してください。